物理的な体が、物理的な食べ物や栄養で育つように、目には見えない「心」は、物理的ではないもので育ちます。
それは、一つ一つの経験であり、体験。それを通してどう感じたのか、何を思ったのか。それが、心を形作っていきます。
そして、人の心が健康に育っていくためには、特に誰かの心が必要です。心は心によって育つのです。
自分が何をどう感じたのか・・それを、他者が感じとってくれる。そこからかかわってくれることによって、人は初めて、自分の存在、自分の大切さを知ることができる。
このプロセスは、特に小さな頃とても必要です。お母さんが、子供が感じてることを察してあげる、そして共感したり、ケアしたり大事にしてあげることによって、自尊心や自己肯定感が育ちます(女の人の感受性の強さは、まさにこのためのものかもしれません)。
ただ、悲しいかな、そんな育ち方が出来なかった人たちも沢山います。そうすると、健全な自己肯定感が育たず、自分をつい否定してしまったり、逆に他者を否定してしまったり、社会で息苦しさや生きづらさを感じてしまいます。(自分の感じてることを感じ取ってもらえなかったり、無視されたり否定されたら、自分が自分でいていいとは思えなくなりますよね)
そんな時は、もう一度、だれかの心で、心に触れてもらう、心で心に関わりなおしてもらうことで、育たなかった部分が育てなおされていきます。カウンセリングやコーチングやセラピーが、有効だと思います。自己肯定感は、ある程度大人になってからでも育てることができるのです。あきらめないでください。
これからの社会では、育たなかった心を育てなおす、という分野も、大事な分野になってくるのではないかと思っています。
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